半ドットずらしの解説・・をしてみる

さて今回はいわゆる半ドットずらしの解説。といっても概念的なものが大きいので、こういうときにはこうすればいいというものでもない。
まあわからないかもしれないけど、解説してるテキストを見たことがないので、一応チャレンジしてみようということで。

まず最初の前提として半ドットずらしはどういう場合に使うかというと~
1ドット動いてしまうと動きすぎてしまう場所に使う
つまり1コマ目に線があったら3コマ目でその線が1ドットずれてて、2コマ目がその中間ぐらいの表現になっている・・ということだ。

第二の前提として、半ドットずらしが必要なのは上記のように1コマで1ドット動いてしまうと困る場合。それはつまり小さなキャラクターで必要になるということだ。大きければ小さな動きだったとしても1ドットずらしてしまえばいいからね。
こういった”小さなキャラ”は昔のゲームによくあった。
そういったゲームを作るときに重要なのはキャラクターを動かすというよりは”動いてないドットをなくす”ということだ。

最近ちょっと小さい動きの習作として描いてみたドット。
これの場合、横に少し体を振る表現なので、”横から見て”ほとんど動いてない。輪郭線の形状が少し変化しているだけだ。また髪の毛やスカートのブルーなどの中は別に動いていない。
手前に来るとハイライトが少し大きくなるとか、奥に行ったり、なにか上に物体が差し掛かると影が増えたりする。

そう。
輪郭線が1ドットでは大きすぎるなら、影やハイライトを1ドット動かすのだ。
その結果、動いてないけど動いているように見える

・・・ということで具体例と文字での解説ではわかりにくい。
単純化したものをいくつか描いてみたのでこれで解説してみようか。

ちょっとまとめて描いちゃったけどこれを見てもらおう。
3パターンでアニメしているがそれぞれこんな感じ。

まず頭の上の赤い毛的なもの。
見てもらえればわかるが輪郭はまったく動いていない。
アニメーションパターンが速すぎるからそうは見えないかもしれないが、ゆっくり動かせばハイライトが左から右に動いているようにみえるハズだ。
ただあくまでハイライトが動いている。”つまり光源が動いてるかもしれない”という可能性は残っているわけだ。
そこで光源は動いていないという説得力を持たせる。その方法はいくつかあるだろう。
具体的には頭のアホ毛なら頭が動いていないことでアホ毛以外が止まっていれば光源は動いていない=アホ毛が動いているという事になる。
この場合3パターンだが4パターン目で1ドット動かしてしまってもいい。そうすることで動いているということに説得力をさらに追加できる。また4パターンで1ドット動くという事は、1コマあたり1/4ずつ動いている・・というこちにもできるだろう。
またこれが歩きパターンなどなら、頭全体も上下に最低1ドットは動くだろう。
そうすると動いていなくても動いている感じがするのだ。

目のところはそれをもうちょっとわかりやすくしてみた。1コマ目に比べて3コマ目が1ドット、瞼のラインが下がっている。
つまり2コマ目は中間。白目の上の部分の色を落としただけ・・ではあるのだが、中間パターンぽくみえるのではないだろうか?
ここで一つ気付いてほしいことがある。
この方法を使うためには”灰色の白目の影の色が必要”という事だ。逆に言えばこの色がなければこの方法は使えない。
まあ肌色の影の色を使うとか実際にはいくつかあるが、止め絵のクオリティだけ上げてもキャラは動かない。

あと上の棒。雰囲気的には小さなキャラの腕・・みたいな感じで見て欲しい。
まっすぐの肌色の棒でも輪郭線の黒の途中に明るい色。この場合茶色だがそれを入れることでそこが太くなっているように見える。
またキャラクターにこれが付いていることで、1ドット膨らんでいる部分が手に見えるはずだ。缶などを持っていれば振っているように見えるかな?
同じものでも状況に合わせて実は見てくれる人が結構補完してくれたりする。
ある程度の肌色が取れていれば居ればこのサイズでも親指の表現もできたりする。もっともあまり描き込みすぎるとゴチャっとして逆によくないことも多いんだよね。

アニメ的なキャラが多いと思うけど、そういう時は色のブロックの微妙な形状変化でアニメーションを表現するべき。さらに質感表現が出来ればなおよし。

そういえば盾の勇者のツクールゲームのキャラクターがあまりにツクールキャラすぎてイラっとしたので打ち直してみたのがあったな。
こんな感じ。

あと、イカすぜ!小林さんのキャラも1パターンだけ。

貶めるのが目的じゃないし、俺のがスゲーって言いたいわけじゃないので元を並べたりしないけどさ。
でもね。
フォーマットどうりに描いて終わり・・・みたいなゲームキャラ見ると本当に悲しくなるのよ。

でも考えてみればこういうのを描いてるのは、今までドット絵のゲームを作ったことのない新人で、半ドットずらせとか、キャラの色をまとめて輪郭を動かせとか言ってくれる先輩社員もいなかったんだろう。こうしろって指導されなかったので仕方ないかもしれない。

だからこそ知っておいて欲しい。半ドットずらせ!こんなドット絵のキャラを商品としてリリースすんな!とドット絵の先輩として言ってみたい。

頑張ってという言葉は嫌いだが、せめて商品レベルのドット打てる人を育成するなりしてほしい。というかしょぼいドットのゲーム出さないでくれ・・。
最近定価が安いのでこんなもんでいいだろ、ドッター一人しか確保できないんでオマエ全部のグラフィック描け!ちなみにプログラマーは3人です!SwitchとPS4とSteamで同時発売するんで仕方ないです(ニッコリ)みたいな腹立たしいのが見て取れるゲームが多すぎる。
グラフィクが満足いくレベルのものが出来ない限り発売しない!ってことは出来るでしょ。

もちろんこれは商業作品の話で、アマチュアや同人がしょぼいドットなのはある程度しょうがない。でも自分の作風は早いうちから意識してみてもいいんじゃないかな?
少なくとも版権ものの劣化コピーモザイク絵はゲームには使えないので、ゲームを作ってみるとこまでやってみて欲しい気はする。

投稿者: 奥田泰光

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