ドッターの1日

■プロのドッターとはなにか?
ドット絵のゲームのグラフィックを作成する人・・・ぐらいの認識かもしれない。
ではどうやったらなれるのか?

実はもうプロのドッターにはなれない。
かつてはゲーム会社に就職してフルタイムでドット作業しながら1年半~2年程度業務に携わっていればプロのドッターとしての”技術”を得ることができた。
だが今となってはそういう会社がほぼ存在しない。ドット絵のゲームを作っている会社があったとしても、それはすでにプロのドッターである社員の要望で作られているので基本的には新人が入って技術を習得するまでやらせてもらう機会がない。

そして元々ドッターだった人は解雇されるなどして、その技術は失われつつある。

ただ基本的には単なる”技術”なので続けていれば習得してプロにはなれる。
ではプロのドッターとはどういうものを指すのだろうか?
個人的な見解だと断っておくが、以下のものを指す

(1)かつての市販ゲームソフトと同等のレベルのクオリティ
(2)経験のない人の2~3倍程度の速度で完成させる
(3)高い集中力とそれを支えるためのまとまった作業時間

このあたりだろうか?順を追って説明しよう。

1についてだが、当然市販レベルのグラフィックでなければいけない。
ゲーム系専門学校生の作品でドット絵のものは比較的多いがあくまでアマチュアレベルだ。それぐらいなら制限のない2Dや3Dで作った方がいい。
そう”制限があるから”難しいし、普通にやると安っぽく見えるのだ。
小さなドット絵のゲームならば比較的過去の作品をある程度真似ることで再現できるが、少し大きくなってしまうと途端に難易度が上がる。
その為現在では絵を分割してパーツ分けして動かすという手法が主流になっているが・・・それとは違うよね。

2についてだが、これはまあそういうものだと思っておいて欲しい。
これに関しては特にキャラクターアニメーションだ。逆に言えば背景に関しては別にドット絵である必要はない。アニメとかもそうだが背景はリアルでいいのだ。
それをわざわざ16色のアトリビュート設定しながら描く必要は・・とりあえずないよね。
キャラクターアニメーションで難しいのはドット絵が動いてない場所を作らないする事と、見た目を優先して”ドット絵”を作成してしまうと不自然に動いてないように見える部分が出来てしまう。
1ドット単位で動くと動きすぎる部分を半ドット動いてるように見せる技術。これを考えてやるのだ。

3についてだが、前述の半ドットずらしや脳内レンダリングを駆使するドッターだが、それを一日中できるように人間の頭は出来ていない。
経験上長くて1日3時間しか集中できないのだ。

したがってその限られた時間に”集中して作業できるように”午前中や、集中力が切れた夕方ごろに大まかな形を作る作業をする。
つまり丸一日ドット絵の作業は出来るのはもちろん、翌日の準備のためにも時間を使うのだ。毎日作業する人にしかできないわけで、これがプロとアマチュアの大きな違いだろう。

ただ3倍以上時間がかかってもいいのであればドット絵でも作業は出来る。動かなかったり、キャラクターが小さくて過去作品が参考にできるなら、静止画のドット絵の技術で出来るのでアマチュアでもやりやすいのだ。 ・・インディーズゲームでやたらとシューティングが出る理由がお分かりいただけただろうか?

~~ということで非常にハードルが高いドット絵ではあるのだが、4K解像度化やオープンワールドブームでゲーム開発費は昨今高騰している。
安い開発費でなんとかしようとしているのが今のゲーム業界でその結果が移植ブームではないだろうか?

フリーランスのドット絵受託の仕組みが出来れば、安くて面白いゲームができるかもしれない・・
~とこのサイトを開設したわけです

■ドッターの一日

あくまでこの管理人の体験談として掲載しておきますが、長年のキャリアとして結果として一番効率が良くもっともよい作業スタイルとして広めたい。というかわかって!

11時|午前中はその日の作業工程の確認と、下準備です。例えばアニメーションを作るならざらっとした感じで作ります。例としてはこんな感じ。
約1時間でザックリ作成します。


12~13時|普通に1時間ほどお昼休み。
13時~15時|午前中に作ったラフなものを全体的なシルエットを整えていきます。

15時頃|眠くなります。強烈に。30分ぐらい寝るのが正解です。横になって本格的に寝るのはお勧めしませんので、机で寝ましょう。

15:30頃|起きたら作業開始。眠気も取れてこの時間帯が一日で最も集中できる時間です。メジャーリーガーのようにガムを噛みながら集中して仕上げの作業をします。
逆に言えば仕上げの作業はこの時間帯にしかできません。

18時|集中力終了。大体長くて3時間程度です。夕方のリフレッシュ休憩に出ます。晩御飯等。

19時頃|残業とかにも文句言われない体制なら、戻って今日作ったデータを確認します。何時間もループさせてアニメーションを見てるので、意外にミスが見つかります。修正や問題がなければデータ提出して帰宅。
翌日の作業が多くて15時からの仕上げ作業に入るのが難しいならこの時間も使って翌日分をまったりやるのもいいでしょう。
逆に残業等をしたくなければこの作業をせずに帰って翌日朝に確認します。平均して30分程度の作業で終わりますし、修正するところがないことも多いので、せいぜいお昼時間を削るなどすれば十分定時退社できます。

~~~といった感じです。参考になったでしょうか・・・いや参考にしろ!特に残業を強制するアホ経営者。いくら残業しても基本無駄なんだよ。

投稿者: 奥田泰光

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