クレしんの湯浅監督作品だったの?見るまで気が付かなかった・・いや借りるときに4℃と知ってちょっと躊躇したんだが、湯浅監督というのも見えたので借りたような気がするが、自分の中ではプラマイゼロで期待してなかったので完全に忘れてた。(笑)
始まった瞬間に分かる湯浅節。懐かしい感じがオトナ帝国の逆襲を思い出します。

それなら名作っぽい・・・と思うかもしれないのだが、まず全体として4℃くさい。非常に4℃の悪臭がします。
ディズニーのファンタジア2000的な映像は確かに映画祭向けの映像美かもしれんが、そんなのを観客に見せるべきじゃないと思うのだが。


しかしながら、不条理的な部分に関しては相性は悪くない。クジラの腹の中のエピソードなどは4℃的な蛇足感はあるがなければないで長編アニメとしては成り立たなかっただろう。ある意味長編が苦手な湯浅監督が作った短編の間を4℃の映像が間を補完したかっこうにも見て取れる。
だた、もしそういう意図があったのならば、エンディングをもう少しゆっくりと流すべきだったのではないか。
冒頭のシーンが意味不明な印象を受けるのはしょうがないというか、いい演出だと思う。だが、デッドリーブズなんてアニメの”ループエンドレス感”をまたやってる感じがしてしまう上に、タイトル上部にスタジオ4℃フィルムなんて書き込まれていて湯浅監督を都合よく利用した印象を受けてしまうんだよね。

とはいえ今回は古い印象も含めて吉本声優がいいかんじだったように思える。テクスチャー的に顔を使ったアニメーションモドキとかも。
なんかじゃりんこチエ的なんだよね。しかしながらそれさえも食事シーンが多かったりして過去のトムス系作品のパロディ的作品に思えてしまう。
殺人・セックス・食事・排泄を全部セットにするから4℃の悪臭になるんだが。

なんか、どう誉めてもセットで4℃的なダメさを書きたくなるのでこのへんで。
とりあえず湯浅監督はもう少し独立した作品制作をして欲しい監督です。職業アニメーター的なのでストーリーなど原作に頼る部分も必要だとは思うけど、もう少し選んでほしいなぁ。
というか吉本との相性がいいことが分かったので、さんまの名探偵見たいなノリの企画とか面白そうだと思うのだが。