権利強化を求める権利者サイドの声の記事を書いて、最後の方のキャラクターをいかに保護するか・・という面ではどうにも引っかかっていた。セリフとかに著作権を認めるのはマズいわけだが、現状で他にいい手段が思いつかない。

第1章 先生、ご存知ですか【毎日新聞】

教育関係の著作権に関する記事だけど、この中で

創作家が真似をするのは、作風やアイデアで、表現されたものを写しているのではない。表現されたものを写して自分の作品として出すことがいけないので、学ぶことや真似ることがいけないとは、著作権法のどこにも書いていない

という一文がちと気になった。要するに”真似”と”写す”ことを同一に行ってはいけないってことで、その違いを認識することが大切なんだと思う。そもそもマネはOKだという視点が日本らしいといえば日本らしいが、この際肯定しよう。それと同時に”マネからよりよいものにしていこう”という心構えが必要になるだろう。

しかしなからこの”マネはOK”と”よりよいものを目指す”という視点がどうも抜け落ちている感がある。
ワシの場合、工業高校では選択の美術科目でメカデザインというのがあった。工業高校らしいか。
工業高校の生徒なのであまり絵心はないのが普通で、正直マネどころか模写だらけだったのだ。
だが、そういった行為に対して教師は高い評価をし、模写してないものは悪い評価になるのが納得いかなかったものだ。
専門学校でも私の発案で10分ほどでやる模写を提案したことがあった。速さを目指していくと、一定以下の技量だとそれなりに”いびつさ”が出るのだが、何故そうなるかを指摘して、矯正することを目指していたのだが、どうやらそこでは模写の方法としてグリッドを描いて、その位置関係から模写する方法を教えていたのを聞いて、ちょっと愕然とした。
それは基本的にコピーの方法であって練習などのいい意味での模写にはならんと思うのだが違うだろうか?

少なくとも言われたとうりにやる生徒はグリッドから位置関係の把握が出来ないので、結果いびつな絵になることが多いのだ。

そんな昔の話を持ち出すのはどうかと思うが、真似して発展してきた日本の工業はコピーと真似からの新しい想像の違いを理解していないのではないかと思う。少なくとも教育の現場では・・・。