掲示板のもえちゃっとネタのお話は、なんか舌足らずな感じがしてちょっと気分が悪いので勝手に補足。

とりあえずオタクコンテンツビジネスにおいての成功の鍵を適当に考察してみる。理論としてはこんなに単純じゃないと思うけど・・・まあいいか。説明不足感がある自分の考えを長めに書いてみただけだから。


■オタクと一般人の違い
まずここでの一般人とオタクの定義だが、基本的に”デジタルデーターなどによる情報を購入してくれる人”をオタクとする。一般人は”エロを除き”それらを購入しない人を指すことにする。
映画のDVDの安すぎる価格帯などを見ても分かるだろう。”CDみたいなディスク”に対してはDVDであってもCD並の値段しか出さないのが、一般人の価値観だと思う。
映画館での鑑賞に1800円出せるのも、値段が下がらないこともあるだろうが、いまや映画の主目的はデートだしねぇ。

そう考えていくとコンテンツビジネスにおいて、買ってくれる客と買ってくれない客なんだから、おのずとどちらをターゲットにしていくかは決まっている。だが、オタクターゲットというのは非常に高いハードルなうえ、決して数も多くないのが実情だ。

そういった層に対して買ってもらうためにはサービスのコンセプトが必要になる。

■結果を提示する必要性
デジタル・・とくにゲーム分野に関しては双方向性を生かして、サービスを受けた客に対して”結果”を提示する必要性がある。
ここがデジタルコンテンツのキモではあるがこの”結果の満足度”に対して課金された有料サービスやゲームコンテンツを受けつづけるか決定する。
なにもコレはオタクに限ったことではないが、デジタルやフィクションといった”結果”に対して一般人は”納得”は出来ても、”価値”は感じないのが普通だろう。
しかしこの”一般人の納得”というのも成功するコンテンツの判断材料としては結構重要なのだ。

■オタクでも”無駄”な事はしない
というのも、結果論かもしれないが、成功するコンテンツというのは一般人から見ても、自分から消費しようと思わないまでも、オタクが消費することに”納得”できるものがほとんどだからだ。
それは日本にいけるオタクコンテンツがアニメ・マンガ・ゲームなど若年層向けのものが中心で、それを楽しむためにお小遣いを使うことを”親を納得させる”させるために必要だからこそ出来た、”潜在的価値観”だからだ。

これはつまるところ、一般人が「なんでおまえそんなことするの?」といった質問に対して、納得できる反論が出来るかどうか?というトコロがおおいに関係してくる。
一般人から見ても、そのコンテンツを楽しむことに納得できる材料を提供できるかどうかで、コンテンツの商業的価値を判断するという判別方法だ。

例えば一般的に理解されやすいエロ(笑)
異性のエロティックな映像などのコンテンツは誰においても納得できるコンテンツだろう。
一般人にとって顔の半分ぐらいが目の女性や顔の半分以上の長さの鼻の男性が脱いだところで魅力的には感じないかもしれない。
しかしマンガやアニメのキャラクターなどのエロ同人などとなれば、”○○で連載している”とか”今TVでやってる”とかいった”有名キャラクターが脱ぐといった言い訳が立つ”のだ。

またいまだにガンダムなどが人気なのも、日本での30歳前後の男性はオタクでなくても、ガンプラブームを経験している。
大人にとってアニメを抜きにしてもガンダムは”いいものだ”という価値基準が刷り込まれているので、コンテンツとしてのガンダムの価値基準を押し上げているといってもいいだろう。

そういった一般人からみて、自らお金を出して消費までしなくても、その良さについて納得できるというのは大きなポイントではないかと思う。

もっとも、アニメ・マンガ・ゲームといった商業枠でのスポンサーなどの”偉い一般人”を説得できたものだけが商業的に大々的に展開できたからだ??という見方もできるんだけどね。(笑)

■版権・続編的な価値観の導入はマンネリによる縮小を招く
ただやっぱり気をつけたいのは、続編・版権的な納得のさせかたは、規模として必ず縮小するということだ。
スーパーロボット大戦シリーズのように、縮小することを見越して登場する作品を入れ替えるという手法というのもあるけど、基本的にはこういう切り口は絶対に避けたい。

結局のところオタクにとって魅力的なのは、”一般人にとって興味があるけど絶対に入ってはこない世界”で、結果を残すことだ。

ヘンな例えだけど、「コンボイの謎とたけしの挑戦状をクリアーしたぜ」と言ってなんとなく”スゲー”と思うような感覚が、コンテンツに必要だってことかな?(なにそれって人もいるとは思うが)
冷静に考えれば、そんなクソゲークリアしたところで”意味なんかない”んだけど、多くのFC時代の大人にとって”クリアできなかった思い出”が、バーチャルな世界でのアイデンティティになっていくんじゃないかな?

そういう意味でどんなデジタルコンテンツでも”それなりに満足のいく結果”は必要だろう。ストーリーのハッピーエンドでもレアアイテムの発見でも、ネットの友達でも・・・。

その点、もえちゃっとは”ネットの友達”を探すタイプではあると思うんだけど、MMORPGに比べてみても自分の演出がしにくいし、出会い系サイトのように”ナンパ目的”との差別化が出来てないと思うんだよね。う??ん。